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第10話 お屋敷
心翔と心輝は携帯を持って部屋から出て行った。
1人ソファに残された僕はさっきの動画を思い出していた。
鈴木君の後ろに映り込んでいた棚や窓の外の風景が気になる。
何か見覚えがあるある気がする。
僕が暴れていた頃にクマちゃん達と色んな倉庫をウロウロしていたからだ。
倉庫なんかどれも似たような感じだったが動画の部屋は見覚えがあるんだ。
クマちゃん達ならわかるかな?
けどクマちゃん達を巻き込んで危ない目に合わせたくない。
それに人間の記憶なんて曖昧なものだから思い込みという事も考えられる。
正臣に話したら絶対に場所が分かった途端に飛び出していきそうだからね。
ここは慎重に行動しないとダメだよね。
そんな猶予あるの?
あの状況だともしかしたら鈴木君は色んな事をされているかも知れない。
僕は、直と正臣が戻って来ないうちにクマちゃんに連絡をした。
特徴を話したら2箇所、怪しい場所が出て来た。
此処からだと車で30分。
クマちゃんは、仲間に連絡をして見に行かせてみると言ったが僕は強く反対をした。
素直に僕の言う事を聞かないとは分かるけれど今回は探りは要らないと念を押しておいた。
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