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第4話 監禁 Side久登

もうどの位の時間が経ったのだろう? そんな事を考えていると車が止まり運転席側のドアの開く音がした。 次に僕が押し込まれて寝かされていた後部座席のドアが開いたかと思うと足の縛りが解かれた。 目隠しをされていなければ蹴って逃げれそうなのに、見えない恐怖が僕の行動力を失くしてしまっている。 僕は車から引きずり出されて地面に倒れ込んだ。 「ツゥ・・・」 「声出すと刺すからな分かったか?」 頬に冷たい金属のような物が当てられている。 きっとさっきのナイフ。 僕は男の言うことに頷いた。 「立って歩け!」 僕のお腹に鈍い痛みが走った。 「グハッ・・・ゲホッゲホッ・・・・」 「さっき言った事を忘れたか?刺すぞ!」 僕は宮崎にお腹を蹴られたと思う。 その痛みを我慢して言われた通りに静かにその場に立った。 きっと宮崎は言う事を聞かなかったら容赦なく刺すに違いない。 足が震えて上手く立てないがこれ以上怒らせたくは無い。 出来たら生きてまた正臣に会って腕の中で幸せを感じたいんだ。 宮崎は僕の腕を掴むと歩き出したが前が見えないから僕はおぼつかない歩きで必死について歩いた。 ドサッ! 止まったかと思うと冷たい地面に倒されて足をまた縛られてしまった。 そして顎を掴まれて口の中に丸い物を1つ入れられると次はペットボトルだと思われる飲み口を口の中に入れ水が大量に流し込まれてくるけど口の端からは飲みきれない水が溢れ出していた。 「ちゃんと飲め!」 宮崎の怒鳴り声が辺りに響き渡る。 僕は言われた通りになるべく零さないように水を飲んだ。 「そのまま動くなよ」 そう言うと宮崎は僕から離れて足音だけが聞こえてそれは徐々に遠くなり聞こえなくなってしまった。 さっき飲まされたのはなんだろう? 毒? 睡眠薬? どちらにしろ得体の知れないものを飲まされた事だけ僕は理解できた。

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