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第2話 回復 Side正臣
俺は祈る様に久登の手をずっと握り締めていた。
握り返されることが無い久登の手を・・・。
目が覚めたら優しくしてやるんだ。
いつもは照れから冷たい態度や口調になっていたがもうどうでもいい。
久登が居れば俺はそれだけでいい。
こんな状態になってもっと久登に優しくしてやれば良かったとか言っても始まらない。
だから、これからずっとずっと久登には優しくすると決めたんだ。
目が覚めたら宮崎にされた事で俺から離れようとするかもしれないがそれは許さない。
宮崎が悪いんであって久登には何の罪も無い。
こんな時に改めて俺が優月達にしてしまった事がどれだけ2人を傷つけたか思い知らされた。
俺も2人からしたら宮崎と同じだよな・・・・・。
けれど2人は俺に協力してくれて久登を助け出してくれた。
感謝している。
ありがとう久登を助け出してくれてと会ってもう一度お礼が言いたい。
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