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第4話 回復 Side正臣
「こんにちわ。鈴木君」
元気よく優月が病室に入ってきた。
相変わらず心翔君と2人で仲良く手を繋ぎ幸せそうに笑っている。
「ありがとう。優月と心翔君」
俺は2人にお礼を言った。
優月は心翔君の手を離すと久登に近寄って話しかけている。
「鈴木君、毎日退屈しない?」
「しないよ。優月君」
久登は優月に少しだけ笑って見せた。
久しぶりに久登が笑った顔を見た気がする。
「優ちゃんも入院中は退屈じゃなかったろ?」
「そうだね。なんか色々と考えちゃうからね。少しだけ屋上行かない?聖先生には許可貰ってるんだ」
優月も入院してたんだよな?
俺には分からない事があるけど優月なら久登の気持ちとか考えてる事が分かるんだろうか?
「藤咲も少しだけ休めよ。優ちゃんに任せたらいい。それにもうすぐしたら心輝と竹田も来る」
「ありがとう。心翔君」
「俺達には分からない事がある。優ちゃんや心輝ならきっと鈴木君の事が理解できると思う」
「そうだよな・・・俺には分からない」
「そんなに落ち込むなよ。俺も優ちゃんが傷付いた時はかなり参ったから偉そうには言えないけど藤咲」
心翔君が俺に笑いかけてくれる。
あんな酷い仕打ちをしたのに優しく笑う心翔君に俺は心から感謝をした。
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