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第2話 バレンタイン

「あのね。もう1人呼びたい人が居るんだ」 「誰?冬空君かな?」 「違うの久登君を呼びたいんだ」 「久登君?僕は良いよ。人数が多い方が楽しいからね」 久登君とは色々とあったけど今は仲良くしていた。 退院してからは何故か直と凄く仲良くなっていて心翔とデートして家に帰ってきたら久登君が直と春子お母さんと楽しそうに夕食を食べていたりしてた。 何回か泊まった事もあるんだ。 「僕、久登君に連絡するね」 嬉しそうに笑いながら部屋を勢いよく出て行った。 直に友達が出来た事は嬉しくもあり寂しくもあったけど悪い事では無いから良いよね。 「あれ?雑誌を忘れてる」 ちょっと休憩しようかな? 僕はテーブルに置かれた雑誌をパラパラとめくった。 市販のチョコとか手作りのチョコなどの特集ページは何度も読んだのかシワシワとなっている。 それにマジックで赤丸とかしてあるのが直らしいよ。 手作りのチョコも色々とあるんだなぁ〜。 僕にはケーキとか難しそうだから溶かして固めるとかの方が良いよな? けど直の事だからブラウニーケーキとかガトーショコラとか作るとか言い出しそうだ。

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