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第11話 バレンタイン
心翔と交換したパンケーキを口に頬張るとフワフワとしたパンケーキにチョコレートソースとチョコレートの生クリームが口の中で混ざり合い凄く美味しい。
「美味しい!」
「良かった。もしかしてフルーツのが良かったかと心配したんだ」
「僕は甘い物大好きだよ」
「俺よりもか?」
そう言いながら心翔は腕を伸ばして僕の唇に親指を当てて口の端についた生クリームを拭き取ると親指に着いた生クリームをペロッと舐めて微笑んだ。
「心翔・・・・・が好きだよ」
「うん。知ってるよ」
なんだろう?
凄くドキドキして来ちゃって顔が熱いよ。
「優ちゃん、顔が赤いよ」
「ま・・・心翔のせいだよ!!!」
「うん。俺のせいだね。可愛いから苛めたくなる」
「なっ・・・!!!」
心翔はニッコリと笑って片腕を伸ばして僕の頬にそっと触れた。
今日の心翔は僕をドキドキとさせちゃうんだ。
もうこれ以上何か言われたら僕は心臓が壊れちゃうくらいにドキドキしてしまう。
「食べよっか?次も行かないと行けないからな優ちゃん」
「う・・・うん。食べる」
心翔は僕の頬から手を離すとパンケーキを食べ始めた。
僕も食べたけどドキドキし過ぎてこの後はパンケーキの味なんて分からなくなってしまった。
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