720 / 903
第13話 バレンタイン
「バレンタインなのに、男2人?確か彼女居たんじゃないの?」
泰志の言う通り心翔は女の子と付き合ってる事になっている。
バレンタインに男2人でショッピングモールで何してるんだって感じだよね。
「彼女居るけど夕方から会う事にしてくれてて、それまでは僕と買い物をしようって言ってくれたんだ」
「へぇ〜。彼女も大切にするけど幼馴染も大切にしてんだ」
泰志は心翔の方を見ながら感心していた。
両方とも僕なんだけれどそんな事を言えるわけがないからね。
「なぁ、喉渇かないか?」
「少しだけでも平気です」
「すぐ戻るからさ、自動販売機まで付き合ってよ。まだ時間掛かりそうだよ」
確かにまだ何人も女の子が周りにいて話をしていた。
少しなら平気かな?
「なら、少しだけですよ」
「おっ、ありがとうな。優月いい奴だな!」
そう言って僕の肩に腕を回して歩き始めた。
泰志って強引だよね。
ともだちにシェアしよう!