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第13話 バレンタイン

「バレンタインなのに、男2人?確か彼女居たんじゃないの?」 泰志の言う通り心翔は女の子と付き合ってる事になっている。 バレンタインに男2人でショッピングモールで何してるんだって感じだよね。 「彼女居るけど夕方から会う事にしてくれてて、それまでは僕と買い物をしようって言ってくれたんだ」 「へぇ〜。彼女も大切にするけど幼馴染も大切にしてんだ」 泰志は心翔の方を見ながら感心していた。 両方とも僕なんだけれどそんな事を言えるわけがないからね。 「なぁ、喉渇かないか?」 「少しだけでも平気です」 「すぐ戻るからさ、自動販売機まで付き合ってよ。まだ時間掛かりそうだよ」 確かにまだ何人も女の子が周りにいて話をしていた。 少しなら平気かな? 「なら、少しだけですよ」 「おっ、ありがとうな。優月いい奴だな!」 そう言って僕の肩に腕を回して歩き始めた。 泰志って強引だよね。

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