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第14話 バレンタイン

自動販売機はトイレへ行く途中の通路にありそこにはソファとかもあった。 「優月は何が良い?」 「あっ、じゃあミルクティーの冷たいのでお願いします」 「りょ〜かい」 ニッコリと笑うと爽やかな男性。 凡人だの平凡なサラリーマンだのと言ってるが僕から見れば大人の男性で笑うと爽やかな印象。 それに人当たりが良くて初対面の僕とも仲良くなれちゃうんだよ凄く羨ましい。 「ここ座ろう。はぁ〜疲れた。散々歩かされてさ、あれだろ?マジ勘弁だわ。彼女じゃなきゃ俺は帰ってるな多分。彼女がやりたい事は全部してやりたいと思うだろう?あっ、ごめん。優月いないんだよな」 「彼女は居ないけど好きな人は居ますから分かりますよ」 彼女じゃ無いけど大切な人はそばに居る。 だから泰志さんの言ってる事は僕にも理解はできる。 「なんかさ、優月って女の子みたいだよな?」 「へっ?いや、僕は男ですよ」 「分かってんだけどさ、なんか色っぽいというか艶やかというかなんだろ?」 グッと泰志の顔が僕に近づいて来て突然の事で何が起きてるか分からなくて気が付いた時には舌を絡めてキスをされていた。 無意識だとはいえ僕はそれに応えてしまったんだ。 「いっ・・・・・や・・・・・・ふぅんん・・・・・・」 嫌だと泰志を引き離そうとしたが両腕を掴まれて泰志の唇から逃げる事も離れる事も出来無いでいた。 助けて・・・心翔。 僕は心中で何度も何度も心翔の名前を呼び続けた。

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