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第4話 バレンタイン Side久登

「何?久登は何かしたかったのか?」 僕の唇を親指でなぞりながら意地悪く笑う正臣。 なんだか僕だけドキドキさせられて欲情して正臣が欲しいとか思ってしまう。 悔しい。 それでも僕は正臣が好きなんだ。 「正臣・・・直に教えて貰ってチョコレートを作ったんだ」 僕は正臣の前にラッピングされたチョコレートを出すと唇から手を退けて受け取りながら僕の頬にキスをしてくれた。 「開けていいか?」 「うん。ブラウニーは直が作ったんだけどトリュフはね優月君と2人で作ったんだ」 僕は正臣の方に身を乗り出して早口で喋っているとラッピングから取り出したブラウニーケーキを一口サイズに手でちぎると僕の口の中に入れてきた。 「ふぐっ・・・・なっ・・・・・ううん・・・・・」 口の中にブラウニーケーキを入れられただけでもビックリしたのにそのまま舌を絡めてキスをしてくる。 ブラウニーケーキは正臣に全部取られてしまい何故僕の口の中入れたのかと不思議に思ったが正臣のキスで僕はすぐに蕩けてしまい何も考えれなくなってしまった。 正臣の唇が僕から離れる時には再びソファに押し倒されていた。 「ブラウニーケーキ。美味しかった。ありがとう久登。これは俺からのだ」 正臣の口に咥えられたチョコレートが口移しで僕の口の中に入ってくる。 甘くて・・・ほのかに香るのは洋酒? チョコレートボンボンかな? 未成年だけど食べていいのか? お菓子だから良いのかな? でも何だか頭がクラクラしてきてフワフワな感じになってスゴォ〜く心地が良い。

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