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第20話 もう少しで

そのキラキラ直に対抗するかのようなフワフワという柔らかな笑顔を見せる天月さん。 「僕は天月使颯だよ。心輝君と同じ2年生で同じクラスなんだ。こっちの隣がえっと・・・橘賢吾君だよ。僕の隣のクラスなんだ。優月君とは昨日の放課後に仲良くなったんだよ」 「心輝と同じクラスなんですね。天月さんがここに居るのはわかるんですけど橘さんは?」 あんな状況だったのに平気な顔して仲良くなったとか言えちゃうところが天月さんは凄いよ。 「えっと・・・・・僕の・・・・・彼氏です」 腕を組んで天月さんはニコニコ笑ってるけど橘さんは慌ててるんだけど秘密にしておかなくて良かったの? 橘さんが困っているように見えるのは僕だけなんだろうか? 「天月さん、じゃあ昨日のあの態度は何ですか?」 心翔が呆れた顔をして天月さんに聞いている。 天月さんは橘さんの腕に頭をつけて幸せそうに笑った。 「あの後、賢吾に呼び止められて告白されたんだ。なんか前から気にはなっていたけど僕には好きな人が居るからと断ったんだけど真剣に何度も告白して来たから了承したんだ。今は幸せだよ」 「そんなことがあったんだ。なんか運命みたい」 あの時、心翔が断らなかったら2人はうまくいってなかったんだよな。 やっぱり運命だよね。

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