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第24話 もう少しで
後の連中もクマちゃんに任せておけば大丈夫だよね。
そこにクマちゃんが居るだけで皆んな一斉に逃げ出しちゃったんだもん。
僕1人だけならきっと殴り合いとかになっていたかもしれないから後でまたお礼を言わないとダメだよね。
「優月君。どうして・・・・ココが分かったの?」
「天月さん。大丈夫ですか?お昼休みになっても教室に来ないから2年の教室まで見に行ったら廊下で2人組みの男子生徒の会話を聞いたんですよ」
「ありがとう・・・健吾は?」
そうだ。
殴られたりしていたみたいだから怪我とかしてないといいんだけど大丈夫かな?
「橘さん!大丈夫ですか?」
うつぶせに倒れている橘に声を掛けてみると悔しそうに泣いていた。
好きな相手を守れなかったのが悔しいのか何度も地面を殴りつけている。
「健吾!こんなに血が出てるよ。早く保健室行こうよ」
「ごめん・・・使颯・・・・・俺のせいで嫌な思いさせて・・・ごめん」
「謝らないでよ。健吾は悪く無いよ」
「そうですよ。悪いのはこんな酷い事をする奴らです。クマちゃんが退治してくれますよ。それに2年の廊下でハッキリ言ってきましたからね」
2人は僕を見て何を言ったのという表情をした。
「ありがとう優月君」
「早く保健室に行きましょう」
「うん」
橘さんを2人で抱き起こして支えながら保健室へと僕達は急いだ。
行く途中で皆んなの視線が痛く突き刺さる。
2年の廊下でしか言ってないから広がるのに時間はかかるだろうと思っていたけれど皆んなの冷たい視線は2人にしたら居心地悪いだろうというものだった。
けれど後ろからクマちゃんが来てくれたおかげで保健室へ行く途中は他の生徒も僕達の方は見ないようにしている。
助かったよ。
ありがとうクマちゃん。
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