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第2話 もう少しで Side使颯

僕はある日の放課後ウッカリして教室に財布を忘れ取りに戻ろうと教室に向かっていた。 もう誰もいないだろうと思っていた教室から男子生徒が話してる声が聞こえて来る。 教室に入ると誰も居なくてもしかして他の人には見えない物や聞こえない声が僕にだけ分かるの? そう思ったら少しだけ怖くなってきて僕は急いで机から財布を取り教室を出ようとした。 「やめっ・・・ヴッ・・・」 「噛むんじゃねぇ〜ぞ!歯を立てるな痛いだろうが!!!!!」 隣の教室からだよね。 僕は自分の教室から動けなくなってしまった。 その場から早く去りたいのに悪夢を思い出して息が荒くなり額からは大量の汗が流れ出てきている。 「男の咥えて立たせてんじゃねぇ〜よ」 「うゔっ!」 同じだあの日、初めて僕が受けた仕打ちと今隣の教室で行われている事はあの悪夢と同じだ。 僕は立っている事さえできなくなりその場に座り込んで床に額を付けて両手で耳を塞ぎ目をギュッと閉じた。 早く、早く、終わってください。 早く終わるなら僕は・・・・・・・なんでもします。

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