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第21話 もう少しで Side使颯

僕は賢吾の耳元で囁くと小さく頷いて立ち上がってくれた。 なんて言ったのかって? 『もう僕から離れられないから言う事を聞いてよ賢吾。愛してるよ』 賢吾は、顔を真っ赤にしていてもうスゴォ〜ク可愛いんだからココで押し倒してしまいたい。 彼奴らは僕達が教室から出て行く時に僕を睨みつけ机の脚をガッと蹴っていた。 それから、手を繋いで廊下を歩いてというか賢吾が無理やり僕に引っ張られてるようにしか見えないかも知れない。 「賢吾、早く歩いてよね。昼休み終わっちゃう」 「あのっ・・・天月君・・・・・俺に関わると・・・」 「なぁ〜に?聞こえなぁ〜い。賢吾、言ったよね?使颯って呼ばないとチュウするよ」 僕は廊下に響き渡るように大きな声で言うと賢吾は慌てて僕の腕を引っ張った。 「何?チュウしたい訳?」 「ちがっ・・・言うから止めろよ叫ぶの・・・つ・・・使颯」 ちゅっ! 「くすっ、よく出来ましたぁ〜。ご褒美です。」 僕は制服を少しだけ引っ張り賢吾の顔を僕に近づけてから少しだけ背伸びをして頬にキスをした。 賢吾は何が起きたか分からなくて周りの悲鳴でやっと理解したのか下を向いてしまった。 僕はそんな賢吾を下から見上げて笑った。 顔真っ赤にしちゃって可愛い賢吾。

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