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第23話 もう少しで Side使颯
僕も負けじと作ったキャラでフワフワという柔らかな笑顔を見せて見せるが天然さんには負けてしまう。
「僕は天月使颯だよ。心輝君と同じ2年生で同じクラスなんだ。こっちの隣がえっと・・・橘賢吾君だよ。僕の隣のクラスなんだ。優月君とは昨日の放課後に仲良くなったんだよ」
「心輝と同じクラスなんですね。天月さんがここに居るのはわかるんですけど橘さんは?」
あはっ、仲良くなったなんて嘘だけどね。
寧ろ僕は2人に警戒されていますけれど仕方ない自分がした事で
2人は昨日の出来事を周りに話そうとはしていないから付き合ってるのとか知られたく無いのかな?
「えっと・・・・・僕の・・・・・彼氏です」
僕は賢吾に腕を絡めてニコニコ笑ったけれど凄く恥ずかしいし賢吾は慌てて僕から離れようとしている。
さっき言ったの忘れちゃってるのかな賢吾。
僕は離れないって言ったんだよ。
「天月さん、じゃあ昨日のあの態度は何ですか?」
またまた冷たぁ〜い心翔君の視線が刺さりますが僕は負けないよ。
僕は賢吾の腕に頭をコツッンと付けて少し恥ずかしいけれど照れ笑いをしてしまった。
あの時、心翔君に告白して良かったと思ってるんだ。
だって、本当に大切な人に会えたんだよ。
「あの後、賢吾に呼び止められて告白されたんだ。なんか前から気にはなっていたけど僕には好きな人が居るからと断ったんだけど真剣に何度も告白して来たから了承したんだ。今は幸せだよ」
「そんなことがあったんだ。なんか運命みたい」
嘘をついてしまった。
賢吾が強引に僕と付き合って欲しいとか言ったなんて嘘で拒まれたのは僕の方・・・賢吾を悪者にして僕は何をしてるんだよ最低だ。
賢吾に絡めた手が震えていると耳元で賢吾が言ってくれたんだ。
「その方が良いんだ。使颯がイヤイヤつき合ったとか言ってる方が的にされにくいよ」
どうして賢吾は・・・・・・泣いちゃいそうだよ。
「フフッ・・・イヤイヤとは周りの人達には映って無いかもよ」
今はどちらかと言えば僕の方が強引に賢吾を振り回してる感じだった。
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