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第1話 卒業
1年てこんなに早かったのかな?
入学当初、いや父親に刺された日から毎日が長くて息苦しくて僕が生きている意味があるんだろうかと思いながら過ごしていたからかもしれない。
あの時は、死んでもいいと思いながら生き続け自分から命を絶つ勇気がなかったのか無意識に生きたいと思っていたかもしれない。
心翔に出会わなければ今もずっと空気みたいな存在で学年2位と呼ばれ続けていたのかもね。
今思えばあの時よりも容姿が変わってしまって今では学年2位とは呼ばれなくなった。
心翔君の友達。
あんまり変わらないかな?
たまに八坂君とか呼ばれているのが聞こえたりするんだ。
心翔が言うには一部の人の間で僕や直は癒し系キャラにされていて隠れファンが居るとか?
明日でクマちゃんとウサちゃんは卒業してしまう。
あの2人にも昔からお世話になっていたからなぁ〜。
僕の黒い部分を間近で見ていた2人は今だに敬語とかで話してくるからあの“ゆづさん”とも言われちゃったんだよね。
僕が教室で暴れたからかな?
なんか色んな事が思い浮かんでは消えて夢でも見ているみたいなんだ。
新しく友達も出来たからね。
天使ちゃんはたまに悪魔ちゃんになるけれど賢吾君には天使ちゃんでい続けている。
僕らと仲良くする事でというかクマちゃんのお陰で嫌がらせは無くなったんだよ。
逆になんか人気者になっていて特に腐女子とか隠れ腐男子に騒がれている。
これじゃあ、手は出せないもんね。
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