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第13話 卒業

「今、まだ3時なんだけど皆んなは何時間お風呂はいるつもりなんだろうね心翔」 晩御飯は6時からだと案内をしてくれた仲居さんが色々と説明してくれていた。 だからもう少しだけ皆んなとワイワイ話しがしたかったのに寂しい。 「優ちゃん。皆んなは宇佐先輩と冬空に気を遣ったんじゃないか?」 「あっ、そうだよね。旅行が終わったら2人の時間が前より減るんだよね」 「まぁ〜。それもあるけど皆んなも2人で過ごしてやりたい事があるんじゃないか?」 「ふ〜ん。やりたい事があるんだ」 「俺達も部屋に戻って露天風呂とか入るか?」 露天風呂。 なんて魅力的なんだろう僕は傷があるから人前で脱ぐのを躊躇う時がある。 それに、普通の男の子同士なら平気かもしれないけれどやっぱり心翔以外の人に裸を見られるのも恥ずかしいし各部屋に露天風呂があって良かったと内心ホッとしていた。 「入る。心翔も一緒に入る?」 「はぁ〜。それはエッチがしたくて誘ってるのか?」 「へっ?さっ・・・・誘ってるとかじゃなくて心翔と一緒に露天風呂を楽しみたいからだよ」 「楽しみたいねぇ〜」 「心翔?ちょっと落ちつこうか?ひゃっ!」 心翔は僕の目を見ながらゆっくり立ち上がると僕の腕を引っ張り立たせてなんとお姫様抱っこをした。 顔が近いっ! 恥ずかしくて死にそうなんだけど僕。 「降ろして欲しいと暴れると思ったけど素直だな優ちゃん」 「降ろしてよ。恥ずかしくて・・・お願い心翔」 「このまま部屋に行くから煽ったからには覚悟しろよ」 「煽ってないよ」 「黙らないと口塞ぐよ」 口・・・・口塞ぐとか・・・・・。 ドキドキが止まらなくて見上げる心翔の顔が近くて落ちない様に心翔の首に腕を回すとより一層顔が近くなるから心臓がもちそうにないよ。

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