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第17話 卒業
なんだかフワフワして気持ちがいい。
さっきまで暗くて怖かったけれど近くで心翔の匂いと体温を感じる。
怖ないよ。
心翔の匂い大好きなだ落ち着いて凄く安心できるんだ僕。
「優ちゃんも逆上せたみたいで宇佐先輩もかよ。じゃあ、心輝に連絡してみる冬空達も遅れるんで良いんだな気にするなまた後でじゃあ」
遅れる?
あれ?
僕は露天風呂に入っていたんだけどココは布団の上だよね。
「優ちゃん、目が覚めたか?気分悪くないか?」
心配そうに心翔が僕の顔を覗き込んでくる。
浴衣着てる心翔ってカッコイイなぁ〜。
「優ちゃん?」
「あれ?ごめんね。僕、どうしてココで寝てるの?」
「逆上せて気を失ったみたいでごめん優ちゃん。身体は平気か?」
逆上せたんだ僕。
布団からゆっくりと起き上がってみると少しだけフラッてなったけれど気分が悪いとか身体がだるいとかは無かった。
「大丈夫みたい。ありがとう心翔」
「良かった。気を失った時に凄く焦った。前みたいになったのかと思って慌ててダメだな俺は優ちゃんの事になると余裕が無くなる」
心翔は僕を自分の腕の中に抱き寄せてキツく抱きしめていた。
その抱き締めた腕は力強くて痛みがあるけれど心翔の身体が少し震えているのを感じて僕は何も言えなかった。
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