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第31話 卒業
心翔のがゆっくりと僕の中から出て行くとなんだか寂しくなってしまう。
僕はまだ心翔と繋がっていたいという気持ちで胸がいっぱいになり涙が零れ落ちた。
「そんな顔すんなよ。またヤりたくなるだろ」
心翔は優しく僕の零れ落ちた涙を親指で拭うと腕の中に引き寄せて抱きしめてくれた。
暖かくて広い心翔の胸の中で少し話をしていると幸せな気持ちが湧き上がってきて寂しく思い泣いていたなんて信じられなかった。
僕は心翔の行動1つで嬉しくなったり悲しくなったりするんだと思った。
「心翔、ずっとそばに居てね」
「ずっとそばにいる。優ちゃんが不安になるんなら毎日だって言ってやるよ。優ちゃん愛してるから俺のそばにいろよ」
「うん。うん。僕も愛してるから側から離れないよ」
ゆっくりと唇が重なる。
それはまるで誓いのキスの様に触れるだけの優しいキス。
心翔の温もりが僕の冷めた心を溶かしてくれたんだ。
太陽の様な心翔の笑顔が眩しくてずっと欲しかった僕だけを必要としてくれる誰かを・・・・・。
心翔ありがとう。
心翔愛してるよ。
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