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第2話 露天風呂 Side使颯

「どうした?使颯」 「えっと・・・僕ね。布団で寝てみたい」 「良いんじゃないか?」 「本当!」 僕は、嬉しくて勢いあまって賢吾を押し倒す形になってしまった。 賢吾の匂いがする。 頭の中が賢吾の事で一杯になって気付いたら顔を胸に埋めてスリスリと額を擦り付けていた。 そんな僕を賢吾は優しく抱きしめてくれる。 「賢吾、好き」 「どうした?俺も使颯が好きだよ」 「ギュッしてよ」 「うん。好きなだけしてやるよ」 賢吾の仕草1つ1つがカッコ良くて僕はいつもドキドキさせられている。 それに、本当は喧嘩強いんだよ。 どうしてヤられてたのかと問い詰めて言い合いになった事があるけど自分がヤられてれば他の人が同じ思いをしなくて済むからと涼しい顔で答えた。 でも今は僕が一番大切だから僕に何かあったらそれは立ち向かうよって言ってくれたんだ。 トラジ先輩や宇佐先輩にその後を引き継いだ誰だったかな? とにかくその人達の協力で賢吾に暴力を振るっていた奴らは大人しくなったし僕達の隠れファンが目を光らせているからね。 「何を考えてるんだ使颯」 「えっ?賢吾が・・・かっこいいなぁ〜って考え・・・ウウッ!!!!!」 グッと身体を引き寄せあげると僕の後頭部を掴み舌を絡めて荒々しくキスをしてくる。 いつの間にこんな強引にキスをする様になったの賢吾。 身体に力が入らないよ。

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