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第3話 露天風呂 Side宇佐
冬空の顔が曇った。
せっかく楽しく過ごしたいのに冬空にこんな顔をさせたくないのにでも俺は冬空の中に俺自身を挿れる気はない。
それはハッキリと前に伝えて冬空も納得していると思っていた。
納得したと思っていたのは俺だけか?
「ごめん龍。でも俺は怖いんだ。ずっと俺といたら龍は挿れる立場にはならなくて、でも男だからいつかは挿れたくなる日が来るんじゃないかってそれが俺以外だったらイヤで・・・だから・・・龍に・・挿れてもらったらと他の人に挿れたいとか思わなくなるんじゃないかって思ったんだ」
泣きそうになりながら一生懸命に俺に自分の気持ちをぶつけて来る冬空が愛おしく思える。
俺は冬空の不安を取り除いてやりたい。
でも冬空に痛い思いをさせたくないから・・・。
「冬空の気持ちは分かった。でもそれは今日じゃなくて旅行中に答えを出すじゃダメか?俺は他の人に挿れる気ないし勃たないと思うんだけど?」
「分かった龍」
俺は冬空の首に抱きついて唇を重ねた。
冬空の舌が唇の隙間から割って入って来ると俺は応えるように冬空の舌に自分の舌を絡めた。
ありがとう冬空。
そして不安にさせてごめん。
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