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第5話 ある日の出来事 Side心翔
履きなれない靴で歩くのがゆっくりな優ちゃんに歩幅を合わせながらいつも見慣れた街を歩くのも悪くないと思える。
歩幅を合わせてるの気付かせたくない。
優ちゃんには気を使わせたり我慢とかさせたくない。
俺の自己満足になるかもしれないが今まで辛い思いをして流した涙の分以上に笑って貰いたい。
「今日のお弁当ね。僕が全部作ったんだよ。子供用の包丁なら怖くなくて持てるの気づいたんだ」
「優ちゃん。無理しなくて良いからなゆっくりででも嬉しいよ。ありがとう」
「うん。お昼楽しみにしていてね」
「分かった。なら、お腹もっと減らしとかないといけないな優ちゃん」
キラキラと輝く様な無邪気に笑う優ちゃんが好きだ。
ずっとこのまま俺だけに向ける笑顔であってほしいと望めば望むほど優ちゃんを縛るのではないかと不安になる事もある。
優ちゃんにはもっと自由に好きな事もして欲しい。
約束された未来であってもそれは本当に約束された未来なのか分からないがそれを現実にさせるのは俺達。
2人でいつまでも一緒に生きていける様にするのは俺達の手で作り上げなければならない。
きっと優ちゃんとなら出来る。
ずっと愛しているから優ちゃん。
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