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第7話
雪と話した後、どうにか回らない頭で授業を受けて放課後家に帰る。
「疲れた…」
ドサッとリビングのソファに倒れ込むようにして座る。
ぐるぐると『先輩に捨てられちゃうのかな』なんて考えが回って止まることを知らない。
一緒に居られるだけで幸せなのは本当。
でも、それ以上を欲する僕がいるのも本当。
どうすればいいの?
…はぁ、少しだけ外に行こうかなあ
きっと閉鎖された空間に居るから気分も落ち込むんだよね!
コンビニでも行こうと思い、財布と携帯を持ってマンションから出る。
そうだ、先輩にもメールしておこうかな
先輩のことだし、気づかないかもしれないけど。
えっとう…
『先輩へ
少し出かけてきます
貴澄』
メールを送ってから、着いたコンビニに入る。
何買おうかなあ
甘い物食べたいかも?
取り敢えずカゴにチョコレートとサンドイッチとサラダを入れて会計を済まして、コンビニを出る。
甘い物食べたら元気になるよね?
僕が笑っていれば、知らない振りをしてれば、きっと先輩は笑い続けてくれる。
そうだよね…
一緒にいれるだけでいいんだ。
そう強く思い込んで、マンションに戻り合鍵で鍵を開け、家の中入るー…
え?
だ、れの靴かなあ
誰の…
『浮気相手』の?
玄関には、僕の物じゃない黒いスニーカー。
ねぇ先輩、この靴は、貴方は一体誰のものなの?
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