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第15話

※三条優紀視点 何故、俺は狭いシングルベッドで図体でかい男と添い寝をしているのだろうか。 それは数分前の出来事だった。 キスの襲撃を受けて足に力が入らず床に座って不満げな顔をする河原を見上げていた。 いや、なんでお前がそんな顔するんだよ…普通俺がする顔じゃないか? 理由を聞いても「何でもねぇよ」しか言わない…意味分からない。 さっさと寝ようと河原が言うから俺は何とか立ち上がり部屋から出ようとしたら後頭部に枕が当たった。 本気で投げてないからソフトに当たったがなんで枕を投げられなきゃいけないんだと河原を睨む。 河原は悪気がなさそうな顔でベッドに寝転がりこちらを見る。 「何処行くんだ?」 「は?いや、河原がベッドで寝たいんだったら俺はソファに」 「…それじゃ意味ねぇだろ」 河原が言っている意味が分からず首を傾げた。 「だったら俺がソファに寝る、ここはお前の部屋だし」と河原が出て行こうとするからさすがに申し訳なくて「河原の部屋に物入れたのは俺だから俺がソファに!」と押し問答を繰り返していた。 そして何故か一緒にシングルベッドに寝る事になった。 最初は床に布団を敷こうとしたら河原に「邪魔」と片付けられた。 シングルベッドから落ちないように密着して寝るしかなかった。 背中から河原の体温とシャンプーのにおいがした。 さっきキスしたから少し勃ってしまった前を不自然にならないように手で隠す。 俺が落ちないように河原は腰に腕を回している。 首に熱い吐息がかかる。 心臓がうるさい、寝られる気がしない。 尻にかたいものが当たってる。 「河原、お前…」 「うるさい、寝ろ」 こんな状態で寝れると本当に思っているのか? 尻を動かしてみると河原のかたさが増した。 息が若干乱れている。 今日は主導権握られっぱなしでムカついてたし、仕返ししてやろうと悪戯心が芽生えた。 手で触ると体制がキツイからやっぱり尻でやった方がいいよな。 しかし、なんか変な気分だな…男なのに尻でとか… 「人の事言えねぇじゃん、キスだけで勃たせてさ」 「いい加減、に…しろっ」 おいおい、フル勃起じゃないか…普段でも大きいと思ったが…これは… 河原は俺の寝間着のズボンの中に手を入れてきた。 いや、俺はいいってと河原の手を離そうとするが河原はビクともせず下着の上から擦る。 新しい下着なのに汚されてたまるか!と思うが快楽には抗えなかった。 主導権をどうしても握りたくて河原のを刺激するのを忘れずに、河原に与えられる刺激に腰を震わせた。 河原の息遣いから余裕がなさそうで、ぐちゃぐちゃと俺をイかせようと刺激する。 余裕ない河原の顔でも見てやろうかと振り向いて目を見開いた。 息を乱しあの時よりも今すぐ食われそうなほど肉食獣のようなギラギラした目で見られ俺がビビってしまった。 「……挿れてぇ」 「か、河原?」 河原は俺のを触りながら腰を動かし突き上げるような動きになった。 それは俺のただ尻を擦り付けるものではなく、河原のかたいのが刺すように動く。 …ま、待て待て…これじゃあまるでしてるみたいじゃないか。 勿論俺にそんなつもりはなく、ただ河原をからかってやろうとそう思っただけだ。 しかしどうやら河原を本気にさせたようだった。 河原は突き上げて、尻の穴に当たる。 ずっと擦ってたせいか、なんか変な感じした。 「河原っ!ほんと、もうこれ以上は!」 「チッ、男ってどこに入れるんだ?」 河原は全く人の話を聞かずなにかを探して俺の先走りで濡れた指を動かして探している。 俺が悪かった、土下座でも何でもするから……怖い。 河原が尻の穴に触れて指を入れられた。 俺の精液で濡れているから狭いが引っかかりはなくスムーズに入っていく。 圧迫感が凄くて死んでしまうと震えた。 河原が俺のうなじに歯を立てるからビクッと感じた。 これ、性感帯ってやつか?…確かに首元は弱いけど… 「ここ、ビクビクしてるけどいいのか?」 「よくなっ、あぁっ!!」 なんだ、さっきまで河原に中を好き勝手に触られていたらある場所で電流が走ったような恐ろしいくらい強い快楽を感じた。 河原も感じたのかそこばかり触れてきて下着が精液で濡れるのが分かる。 ビクビクと変な感じが続いて可笑しくなりそうだった。 河原を止めようと腕を掴むが河原の動きをダイレクトに感じるだけに終わり手を離した。 河原が満足したら終わる、だからもう少し我慢すれば… シーツを掴み終わるのを待った。 「とろとろになったな、挿れていいか?」 「…はぁ、はぁ…なんで?」 「なんでって、したいから」 したいと言いつつ河原は無理矢理する気はないらしい。 俺の同意が必要だと目で訴えていた。 流される事は簡単だ、後でいくらでも言い訳出来るからな。 でも同意だとそうではない、その行為を受け入れた事になる。 俺が、女みたいに挿れられる事を受け入れる… 冗談じゃない!俺は男だ!そう思う自分がいる。 それとは裏腹にしたらどうなるのか興味がある自分もいる。 指でもあんなに気持ちよかった、じゃあ河原のだったら? …あんなデカいの入るわけないし、裂けたらと思うと怖い。 河原を見ると眉を寄せて限界そうだったが俺の答えを待っていた。 怖いけど、好奇心には勝てない。 「……む、無理そうだったらすぐに抜けよ…」 「大丈夫だ、優しくする」 河原のその声が本当に優しいもので何だか安心した。 俺のズボンと下着を脱がし河原も自分のズボンをずらす動きをする。 尻に直接河原のを感じてビクビクしていた。 ほ、本当に入るのか?入れる穴ではないんだが… 触られる事以上に嫌悪する状況なのに、河原ならまぁいっかなと思える。 俺の痛みを和らげるために前にも触れて擦る。 「ふっ、ん、んっ」 「力抜け」

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