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第37話

ジリジリと飛鳥が近付きコップをテーブルに置き後退る。 は、ハメ撮りってなんだっけ…確かヤりながら撮るってそのまんまじゃねーか! 冗談じゃない!あんな恥ずかしいものが人目に晒されるとか考えただけでゾッとする。 飛鳥はそんな事しないと思うが一応確認のために聞いてみる。 …まさか、売ったりしない…よな?俺はそこまでしないぞ! 飛鳥はキョトンとした顔でこちらを見た後ため息を吐いた。 「アホ、お前のやらしい姿は俺のもんなんだから他人に見せるわけねぇだろ」 「…そ、そうか…じゃあなんでハメ撮り…」 「優紀の記念メモリアル第1号だ、喜べ」 第1号って、これから何度かやろうとしてないか? 顔が引きつる、飛鳥のこの目は本気の目で逃げられない事が分かる。 とうとう窓に追い詰められて逃げ場を失う。 50万のカメラの使い方が可笑しいぞ飛鳥、もっと綺麗な風景とかあるだろ!? もしかしてハメ撮りがしたくて買ったのか? ……なんか恐ろしくなり考えるのを止めた。 「安心しろ、気持ちよくなるだけで…すぐに撮られてるなんて忘れるから」 頬を撫でる飛鳥の手がくすぐったくて震える。 シャツの襟に指を滑り込ませてくすぐってくる。 俺は猫じゃねぇのに、つっ…と首筋を指でなぞられる。 そう思うが顔は期待に満ちて身体が震えてしまう。 潤んで揺れる瞳をカメラがジッと見つめていた。 飛鳥に自室に連れ込まれてカメラを固定する。 なんか変なビデオの撮影みたいで緊張してきた。 飛鳥は「俺しか見ないんだし緊張するな」と言うが、俺の知らない時に飛鳥が見るとなると胸がドキドキしてしまう。 いや、決して興奮しているわけではない!決してな! 「優紀も見たかったらいつでも見せてやるよ、いっその事見ながらヤるってのも」 「見ないしそんな変なプレイはやらない!」 飛鳥が最後まで言う前に否定して上着とネクタイを外す。 クスクス笑う飛鳥にムッとしていたら、カメラのセッティングが終わり俺が座るベッドに乗る。 すぐに唇を合わせてきてゆっくりと押し倒される。 コロンと口の中に固いものが入ってきて、飛鳥の舌に合わせて一緒に口の中のものに触れる。 じわじわと甘いハチミツの味が口の中から広がる。 いつか食べたあの飴だ、でも飛鳥と食べるとより甘さが増したような気がした。 飴が俺と飛鳥の口を行ったり来たり動き回りだんだんと小さくなる。 飛鳥の手がシャツの中に入り、腰を撫でた。 ちゅくちゅくと唾液が混じりあう音がした。 腰が微かに震えて、自然と足が開き気付いた飛鳥はフッと笑った。 「キスだけでもう我慢出来ねぇの?」 「はぁ、はぁ…もう撮影してんのか?」 「あぁ…お前のやらしい顔がバッチリ記録されてる」 飛鳥の方がかなりやらしい顔だぞと思いながらチラッと横を見ると無機質なカメラのレンズがこちらをジッと見ていた。 ゾクゾクといつもと違う感じで身体が震える。 変な性癖に目覚めたらどうするんだ、見られて興奮するなんて… そんな俺の思いを知らずに飛鳥は俺のシャツを脱がす。 俺もやられっぱなしは嫌だから飛鳥の制服に手を掛けた。 服を脱がす間、口が寂しくなり再びキスをした。 もう飴が残っていないのにまだ口の中は甘く夢中で口内を味わっていた。 シャツをベッドの下に放り込み、飛鳥は俺の首筋を舐めた。 足を開かされ、その間に飛鳥が入り込みぐっぐっとズボン越しに俺のと飛鳥のを擦り合わせる。 まだ中に入れられてないのにしてるみたいで顔を赤くする。 ピリッと首筋に小さな痛みが走る、痛みだけではなく微かに快楽も感じる。 いったい何をしたのかと飛鳥を見ると舌を出して満足そうな顔をしていた。 「初めてしたからどうかと思ったが綺麗に出来るもんだな」 「なに、したんだよ…」 「キスマーク、俺のものだから」 そう雄の顔で飛鳥は笑いドキッと胸が高鳴った。 首筋に触れるが自分ではキスマークが付いたのかよく分からない。 制服着てたらバレないから大丈夫だと飛鳥は舌を這わせ俺の乳首を唇で挟む。 舌で押されグリグリとつつかれ吸われると息を乱す。 すっかり下半身は勃起していてズボンを押し上げて窮屈だ。 無意識に自分からベルトを外し前をくつろげた。 そして飛鳥が手を突っ込んできたからビックリして固まるがすぐに顔がとろけていく。 「一回イッたのか?ぐちゃぐちゃだぞ」 「そっ、なぁ激しく触るぁっ!!」 上手く口が回らない、口を開く度に「あ、あっ」と甘い声しか出ない。 飛鳥は手のひらで俺のをしごいていくとだんだん濡れていく。 ぐちゃぐちゃと卑猥な音が耳に入り、撮られてる事もあり余計恥ずかしくなる。 チラチラとカメラに気をとられていて、飛鳥の眉が寄ってる事に気付かなかった。 顔を掴まれ歯をこじ開けるように少し強引に舌が侵入してきた。 ちょっと苦しくて飛鳥の肩を掴むがびくともしない。 少し口を離し吐息混じりで俺を濡れた瞳で見つめていた。 「俺だけを見てろよ、優紀」 すがるような言葉に驚いていて再びキスをされた。 男だから飛鳥にときめくか!と思いながらも鼓動は早まる。 肌が触れあった状態で聞かれてしまうと心配した。 …あれ、飛鳥も鼓動が早い…ドキドキしてる? 顔には出さないが飛鳥の鼓動が触れあったところからこちらに響く。 俺だけじゃなかったんだなと変な安心感を覚える。 ズボンと下着を一気に脱がされてさらけ出される。 先走りで下半身は濡れていて、今さらだが恥ずかしくて飛鳥から目を逸らす。 「エロいな、これならすんなり入るんじゃねーか?」 「あっ…」 指で軽くつつかれて期待でビクッと震えた。 入り口を撫でられヒクヒクと動くのが分かる。 いつもならすぐに指を入れるくせに今日は焦らすなぁともどかしくて腰が軽く揺れる。 飛鳥は俺の下半身を直視してなにか考えていた。 ……そんなに見るなよ、堪えられず手で隠すとすぐに外された。 見つめていたと思ったら何を思ったのか、突然飛鳥が立ち上がった。 俺は何も出来ず呆然とそれを見ているしかなかった。 は…?まさかやっぱやめたとか言うなよ、こんなに煽っといて… 不安になりベッドから降りる飛鳥に恐る恐る聞いてみた。 「…あ、飛鳥?」 「そんなおあずけ食らった犬みたいな顔すんなよ、ちゃんと良くしてやるよ」

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