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第18話 ナースセンターの処置と駄々漏れの『保護室』の状況

「いててっ……」 俺は『亮』に引っ掛かれた片腕を消毒してもらい、ガーゼをを押さえつけてテープを貼って貰った。 すると暴力サド看護師Aさんはあきれたようにため息をついた。 「栄さん、あんた鎖骨も右腕の骨折も治ってないんだから無理しないの。酷くなっても、この病院に居るかぎり転院は先生の許可が要るんだから」 「俺はまともですよ!!」 「なにがだ。『絶望して死にたい』んだろ。まだ退院は出来ないよ」 まぁ確かに、一週間やそこらで退院できるとは俺も思っていないし。 「栄さん、お母さんから差し入れをいただいたよ」 凄い馬鹿親だねと重そうにビニール袋を机の上に置いた。 暴力サド看護師Bさんから大きな大量のお菓子とジュースを差し入れで貰った。 「ジュースの時間は10時と3時、おやつも3時。ペットペットボトルで差し入れしてくれる飲み物は1日2本。ペットボトルがないときは病院の紙コップのジュースかコーヒー。約束の時間を10分でも過ぎたらあげないから忘れないでね」 時計は大部屋に一個大きいものがあるから問題はないだろう。 処置が終わり、隣の部屋をちらりと覗いたら、『保護室』で拘束されている『亮』の監視カメラ、盗聴機が駄々漏れだった。 苦痛そうに『笹倉っ!笹倉っっ!』と呼ぶ声が同情だけど可哀想に思えた。 彼は何故こんなにもおかしくなったのだろう。 看護師さんはポ◯キーとオレンジジュースのペットボトルを差し出して、 「あんた今日おやつ食べ損ねたし、亮を止めてくれたからお礼だよ」 まさか暴力サド看護師Aさんがこんなに優しいとは思わなかったのでビックリしたけど、俺は受け取りナースセンターを後にした。

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