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「後ろを向きたまえ」  僕は天宮くんから降りると、体を反転させ四つん這いの体勢を取らせる。  僕は急くように自分の帯を外し、前を開ける。  僕もそろそろ限界で、自分の雄も窮屈そうに頭をもたげ、布を押し上げていた。  天宮くんの着物の裾を腰の辺りまで捲りあげ、尻たぶを露わにする。白く、綺麗な双丘が目の前に現れ唾を飲み込む。  卓袱台に置いておいた軟膏を手に取り、双丘を指で広げる。桃色の窄まりに軟膏を塗り込むように、指で擦っていく。 「ああっ、んっ、い、やだ」  天宮くんの抗議を無視して、指をゆっくりと入れていく。 「んっ‥‥‥あぁっ」  中を探るように動かしていく度に、天宮くんは体を震わせ淫靡(いんび)な声を上げる。  こっちは弄っていないのだと分かり、僕はそれならばと丹念に解していく。   慣れたところで指を増やし、ぐちゅぐちゅという濡れた音と天宮くんの呻きを聞きながら、僕はそろそろ限界を迎える。 「ここは、初めてなようだね」  ゆっくり指を抜き取り、僕は膝立ちの体勢を取る。 「はぁ、はぁっ‥‥‥」  膝をガクガクと震わせ、天宮くんが荒い息を吐き出していた。  僕はゆっくりと自らの雄を充がい、少しヒクつく窄まりに押し込んでいく。 「あっ、ま、待ってくださいっ」  涙を零し、苦しげな表情で僕に振り返る。  待てと言われて、待てる状況ではない。  ゆっくりと腰を進めると、ゾワっとした快感が背筋を駆け上がった。 「はぁん、や、だっ‥‥‥ほどいてっ」  天宮くんが顔を前に向け、俯いてしまう。  僕は快感に打ち震えつつも、あの濡れた黒い瞳を見たいという欲望が膨らんでくる。  少し腰を動かした後、ゆっくりと引き抜き、天宮くんの体を再び仰向けにさせる。天宮くんの汗に濡れた白い肌を見下ろし、僕は思わず目を見開く。 「美しいな。女なんかより、よっぽど(なまめ)かしい」  思わず、感嘆の溜息が溢れてしまう。  天宮くんは恥ずかしげに、視線を逸らし涙を零す。  その涙のように天宮くんの雄も、麻紐をすっかり濡らし苦しげに震えている。 「あぁ、こんなになってしまって‥‥‥可哀想に」  僕は言葉とは裏腹に恍惚とした表情で、天宮くんを見下ろす。両足を抱え込むと、再び腰を進めていく。温かい粘膜に包まれ、僕は腰が砕けそうになった。 「ああっ……お、おねがいですから…んっ…」  天宮くんは苦しそうに、顔を歪め懇願してくる。  僕はそこで思い至る。天宮くんが今回限りで、この遊戯をやめてしまうのではないだろうか。僕はすっかり、天宮くんに取り憑かれてしまっている。やめられてしまっては困るのだ。

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