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第6話 噂の王子様 6
俺が難問(ほどではない。俺にとっては難問)に苦心している間にも神は余裕でサラサラ解いてしまい、既に隣には居らず。
そして反対に居たクラスメイトも居なくなり…俺ひとり公開処刑になっていた。
「…できません」
ポツリと素直に白状するも、先生は黙って隣に立っている。
「分かりません…」
「ん?何だって?」
「…分かんないです」
「大きな声で」
この先生はマジ鬼だ!!
俺は、恥も何も書き捨ててさっきよりも大きな声で白状した。
「分かりません~ッ!ちなみに宿題してませんでした~ごめんなさいぃぃ…」
へなへなと萎れた菜っ葉の様に頭を下げた。
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