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第31話 神様助けてください

ブランドとは縁のない俺には、本当にブランド品なのか分からない。 あと、本当にその値段で売ってんの? どうやら俺の表情は、かなり分かりやすかった様だ。 完璧に疑ってるのが、バレバレだったらしい。 「ちょっと待て」 犬の様にマテをさせられること、数十秒。 取り出した自分のスマホで何やらやっていた神が、画面をこちらに向けてきた。 「…何?」 そう言って覗いた画面には高級そうなホームページが。 トップには俺でも知ってるブランドの名前。 「で、…これな」 神が長くて綺麗過ぎる指先で画面をタップしてスクロールすると、白いシャツが出てきた。 「…」 シャツの画像の下に値段があって、赤い色で2万1500円とあった。 続いて出てきたパンツの画像の下には8万5600円とか、一般高校生である俺の感覚では到底理解不能な値段が示してあった。 「で、これ」 ご丁寧に着ているシャツと、ジーパンのタグも見せてくれた。 「うっ」 マジか…。 確かに確認させて頂きました~。 「端数は引いてやろう。優しいからオマケだ」 ありがとうございますぅ~。 俺はその場で、どっかのヒロインみたいに落ち込んだ。 あぁっ!!神様…(あ、本物の神様ね)助けて下さい。 もう、言葉も出ません。

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