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ずるい少年

「美味かったよ」 「あったりまえじゃんっ」  その後、俺は玄関に向かった。  靴紐をしっかり結んで、玄関を出た。 「よしっ!」  外はもう真っ暗だけど、まだ蒸し暑い。  一階上だけだけど、エレベーターに乗って、今日三回目に四〇二号室の前に立つ。 大丈夫。ダメでも、俺には家族がいる!。大丈夫。  『大丈夫』を何度も自分に言い聞かせて、震える指でインターホンを押した。 「…君も懲りないね」 「お願いします。話を聞いてください」  今度はちゃんとインターホンを見た。そしたら、すぐにドアが開いた。 「今回で最後だからな」 「はい」  玄関に入った。 「迷惑だって言われましたけど、俺気づいたんですよ。俺は高藤さんが好きなんです」 初めての告白は、もっとしっかり一語一句考えたかったけど、案外パッと出ちまって言った。自分もびっくりだわ。 「きっと、若気の至りってやつだ。すぐに忘れろ」 「無理ですよ!。シャワー入ってても、家族と喋ってても、高藤さんの声とか手の温もりとか、体の感じがずっと忘れられなくて。忘れるなんて出来ませんよ…」 感情のあまり涙が…。体も熱いし。 「…そこまで本気なんだな。はぁ、後悔しても遅いからな」  俺はキスをされた。 「んんんっ」 「…口開けなっ」  言われた通りに俺は口を全開に開けた。 「はぁ、ここから教えねぇとか…」 なんで高藤さん呆れてんだ?。 「口閉じて、ちょっとだけ開けて。…そう、よく出来ました…」  俺の口に高藤さんの舌が入ってきた。 優しくてしなやかで、俺の舌と絡みつく感じ。これが世に言うディープキスか…。  高藤さんはそのまま壁に俺を押し当て、俺のシャツの下から手を通す。 「んっ、ふぁっ」  右手で俺の乳首をつまんだり、ふわっと触ったり、体がどんどん熱くなってく。 「高藤さんっ、んっんっ」  高藤さんの顎髭が首とか俺の顎に当たるのがちょっと痛い。 でも、俺はこの感じが欲しかったんだ。 「もうこんなにおっきい。そんなに欲求不満だったんだ」  声が優しい。さっきのキツイ口調じゃなくて、初めての時みたいに。 やっぱし、こっちの高藤さんが良い。  高藤さんは左手で俺の腰を持って支えてくれてて、右手で俺のを触る。 「あっ、もうっ、むりっ…んんっ」 「…そんなに溜まってたんだね」  高藤さんはちょっと笑った。 高藤さんの笑顔…。  俺は足に力が入んなくなって、その場に崩れ落ちた。でも、高藤さんの手のおかげで床には落ちなかったけど。 「おっと。大丈夫か?」 「はぃ…」 頭がぼーっとして、高藤さんの顔もよく見えねぇ。 「…ベッド行こっか」  俺はそのまま高藤さんに一度はされてみてぇと思ってた、念願の『お姫様抱っこ』をされた。 あぁ、俺今姫抱きされてる…。  この歳だから、抱っことかおんぶをされる訳でもねぇし、しかも、高藤さんだから妙に心地良くて寝ちまいそうだった。  下された場所は、一人暮らしにしてはでっけぇベッドだった。 ここで他の男とも…。 「…高藤さん、俺他の男と違って、高藤さんのこと大事にしますから。誰かに見られたくらいで、捨てませんから。だから…」  横になった俺にまたがる高藤さんに言った。 やべ。言っちゃったけど、恥ずっ。 「目そらさないで。嬉しい…。ねぇ、もう一回言って」 「…言う訳ねぇじゃん」  近くにあったフッカフカの枕で顔を隠す。 見れる訳ねぇじゃん。何言ってんだろ俺。 「顔見せてよ」 「いやだ」 枕で息苦しいけど、外したら多分赤い顔が見られるから…嫌だ!。 「…じゃあそのままでいな。でも、どんどん息苦しくなってくと思うよ」 「んっんっ、んっ」  高藤さんは乳首を舐めたり、俺のを触ったり。 顔が見えねぇから不安だし、息苦しい。 「辛いんじゃないの?。あっ、分かった。イッたら、枕外して」 ?、イクって何?。あ、射精することなのか?。だとしても、決してイク訳にはいかん。今これを外したら、よだれと涙と汗でベタベタなのがバレちまう。そんな恥ずいとこ見せれる訳ねぇよ!。でも…、 「んんんっ!。ふぁふぁ」 「イッたね。じゃあ、取るよ…」  高藤さんが鼻で笑う声が聞こえた後、ゆっくりと枕を取られる。 あぁ、終わった。さすがにこんなとこ見られたら、幻滅られる。 「…良い顔してる」 へ? 「キモいだろ…、嫌いになっただろ?」  涙がどんどん出てくる。 嫌われたくなかったのに。 「なんで?、可愛いよ。こんなにぐちゃぐちゃになるほど、感じてくれたんでしょ?。嬉しい他ないよ」 「変だって…、こんなのが可愛いとか、嬉しいとか…」 「君もそのうち分かるようになるよ。さぁ、続きをしよう」  高藤さんは俺のおでこにキスをして、俺のケツの穴にゆっくり指を入れた。 「あぁ、、んんっぅん!」 こんな声、俺じゃねぇ。  俺は右手で口を塞いで、左手でベッドのシーツを掴んだ。 「声、聴かせてよ」  高藤さんはゆっくり俺の右手を握り、シーツの上にそっと置いた。 「いやっだぁんっ、ぁんっんんんっ!!」  高藤さんの指は一本から二本に増えて、俺が一回イッて、そしたら、高藤さんは自分のを俺のケツに当てた。 「!?。待って、ち、ちんこを入れんの?」  俺は起き上がって高藤さんを見つめた。 うわ、高藤さんのでけぇ。こんなの入る訳ねぇじゃん!。 「そう、指でも、おもちゃでも感じられない快感がこれで得られるんだよ」 「待って、怖い…」 「大丈夫、痛くなんかしないから、安心して。君はただ気持ちよくなってれば良いからさ」  その言葉でゆっくりゆっくりと入ってくる。 「んあぁぁああぁ!」 「ごめんね、初めてにしてはおっきいから辛いよね。まだ動かないから、大丈夫」 やっぱし、でけぇよ。腹が…苦しい。 「はぁ、はぁん。はぁんんっ」 『動かないから』ってこっから動くってことか!?。俺のケツ、はち切れちまうよ…。でも、…感じてみたい。 「もぅ、だぃじょぅぶ…」 「…分かった。苦しくなったら、すぐ言うんだよ」  俺がうなづいたら、高藤さんはゆっくり、ゆっくり腰を動かし始めた。ケツの奥に何度も突かれて、突かれるたびに頭が回んなくなる。 「あぁん、たかっとうさ、んんっ」 「んんっ、ここに、いるよっんっ」 心臓がバクバクドクドクいって、うるさい。高藤さんの汗が俺の顔とか体に付く。それまでもが、嬉しいっていうのはやっぱし変なのかな。 「あぁ、気持ちぃよ…。はぁはぁ」  そしたら、高藤さんは俺のケツから抜いて、俺の腹に射精をした。体も熱くなってたけど、 高藤さんの精液も熱かった。 「はぁはぁ、高藤さん…、俺もイキたい…」  力が入んねぇ腕で、高藤さんの腕を掴んだ。 「本当に君って可愛いね」  そう微笑みながら言って、乳首を舐めながら、俺のを触った。 高藤さんの方が、可愛いって…。 「はぁんっ、んぁあっ。…んんっ、ぅんん!」

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