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第26話
アルベールはシエルの前にしゃがみこみ、右手でシエルの顎を上げて問いかけた。
「で?おまえは?誰の許可を得て、部屋を汚くしたわけ?」
微笑みながらそう問われたシエルは、何も答えられずに視線を逸らして口を結んだ。
「へぇ。答えないのか?」
「ぁっ……、カハッ…!」
アルベールはシエルの顎に添えていた右手を首へと移動させて首輪を外し、キリキリと首を絞めた。
シエルは息が出来ずに生理的な涙を流すが、アルベールの手はシエルの首を絞めあげる力を、だんだんと強くした。
「ハッ、ゲホゲホッ…!ハァッ……ハァ…っ」
「話す気になったか?」
必死に酸素を吸い込むシエルを見て、まるでこの行為が当たり前かのように気にせず問いかけるアルベールに、シエルは『この人間に逆らうべきではない』ということを悟った。
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