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第53話

両手が自由になったシエルは、狂ったように全身を掻き毟り始めた。 だけど、掻いても掻いてもシエルの体に回る痒みは治らず、赤い引っかき傷を残すだけだった。 それを見ながら、アルベールはクスクスと笑い、シエルの腕を掴んだ。 「やめてぇっ!!あっ…ぃゃっ、痒いの…っ!!」 「掻いても傷が付くだけだろ?」 「でも痒いのっ、ぅっ…あ!」 「楽にしてやるよ」 ニヤリと笑ったアルベールは、革靴を履いたままシエルのペニスを、足先でグリグリと踏みにじった。 「ぁひっ!!ァッ…、ぁあっ…アンッ!!ビリビリするぅ……!!!ひっ…はぁン……!!」 「気持ち良さそうだな。踏まれて感じるなんて、ちゃんと性奴隷として育ってきてるんじゃないか?」 「痛っ…け…どっ……、気持ち……のっ、ぁんっ、き…もちぃ…ですっ!!」 「とんだ淫乱だな。お前は俺の何だ?言ってみろ。」 「ぁっ!ぼ…くはっ…、アル様っ、の…、せぇ奴隷…です…っ」 「ん、いい子だ。」 アルベールはにこりと微笑み、ご褒美と言わんばかりに足先に体重をかけ、シエルは痛いと叫びながらも、気持ち良さそうに息を荒げ、身を捩った。 「中も痒いか?」 「か…ゆい……っ!中も痒…っいです…!」 「じゃあ特別に貸してやるよ、ほら。」 アルベールはズボンの前を寛げ、ベッドに横になった。 シエルは何も考えられないまま、アルベールの下着を下ろし、慣らしもしないままに、アルベールのペニスを自分のアナルへ一気に突き刺した。 「アッ…、ヒァアァァアア───ッッ!!!」 シエルのペニスからは押し出されるように精液が溢れ、シエルは恍惚とした様子でアルベールに体を預けてイキ続けた。 まだ痒みが残っているのか、無心にユラユラと体を揺らすシエルに、アルベールは口移しで解毒薬を飲ませた。 快感が強すぎるあまりに意識を朦朧とさせるシエルを、アルベールはギュッと抱きしめて、自分の胸の中で眠りにつくのを待った。

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