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第59話
アルベールは食事を終えて書斎へ向かおうと足を進めた。
しかし、無意識に到着していたのは、シエルを隔離している部屋の前で、アルベールは自嘲しながらその扉を開けた。
先ほど抱き潰したばかりで、まだぐっすりと深い眠りに就いているシエルの体を、アルベールは温かいタオルで拭いてやった。
擽ったそうに身じろぎするシエルの体を抑えつけ、アルベールは自身の細く長い指を、シエルのアナルにそっと挿れた。
シエルの中はゆっくりとアルベールの指を引き入れるようにうねり、先ほど中に出した白濁が指に絡んでクチュクチュと音が鳴った。
寝ていても感じるのか、シエルの口からは小さくではあるが、艶めかしい喘ぎ声が溢れ、シエルのペニスも少しずつ起き始めた。
思わず寝ているシエルをまた抱こうとアルベールはベッドに乗ったが、完全に枯渇した自身の精液に気づいて、ため息を吐いてベッドから降りた。
「………クソッ」
アルベールは日に日に心の奥底から漏れ出してくる『愛しい』という感情を押さえつけながら部屋を後にした。
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