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第89話
シエルは扉が開く音に反応し、目を覚ました。
まだ朝の分しか媚薬を摂取していないシエルの体は疼き、アルベールだと思い込み、エルヴィドの顔も見ないまま、二本の指でアナルをクパッと開いた。
「アル様……っ、挿れて…!おねがぃ……」
シエルからぶわっと漂う色香と、目の前のヒクつくアナルに、エルヴィドは湧き出てくる生唾を飲み込み、自身のペニスを取り出した。
エルヴィドがそっと、シエルのアナルへ自身の先端を当てると、キュウキュウと中に誘うようにアナルが収縮し、エルヴィドのペニスを包み込んだ。
「はぁ……、ん、気持ちぃ………」
「やば………。なにこれ………」
うっとりとした表情で力を抜いたシエルは、エルヴィドが声を出した瞬間にビクッと体を強張らせた。
「だ…、誰?!アル様じゃない…っ!!」
「わ、わぁ!そんな暴れないで、ちょ、ヤバ……!」
ドクンドクンッ
構えていなかったエルヴィドは、シエルが暴れて体を反転させたことによって、中で強烈な締め付けを食らい、呆気なく達してしまった。
えへへ、と申し訳なさそうに笑うエルヴィドを見て、シエルは初めて見た男に恐怖心で後ずさった。
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