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第136話

アルベールの胸に抱かれたシエルは、ようやく落ち着きを取り戻し始めた。 大人しくなった頃を見計らって、アルベールはもう一度、シエルの手首を台に固定した。 そしてまた、シエルに媚薬を飲ませ、持ってきていた荷物を階段の方へ持っていった。 「おまえらに朗報だ。牢内で生き残った各一名ずつ、腹一杯の食事をやる。 今から15分、始めだ。」 アルベールの言葉に男たちは咆哮をあげ、各それぞれが武器を持ち、牢内で殺し合いが始まった。 その光景を目にして怯えるシエルを、アルベールは口元に笑みを浮かべて、台の上に身を乗せた。 「少々荒治療だが我慢しろ、シエル」 生身の体が抉れる音と男たちの咆哮と悲鳴、剣や斧がぶつかり合う音や、血飛沫が舞う音が地下牢に響き渡る。 そんな殺し合いが行われている檻に囲われた石台の上、その空間だけが切り取られたように、美しい二人の男は体を交えていた。 「はっ……ぁあ……、嫌だっ…、助け……ッ」 「シエル、集中しろ。」 「怖ぃっ…!!人が……、人が死んで……っ」 「おまえは死なない。絶対に死なせない」 「アアッ!!アル様、ダメッ!!!」 周囲の光景に怯えながらも、アルベールに中を犯され、シエルは快楽に包まれた。 頭の中が恐怖と快感でいっぱいで、おかしくなりそうだった。

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