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第147話
なんとかシャワーを終え、シエルは脱衣所で大きめのバスタオルに包まれた。
真っ暗な視界では何も見えないが、布の擦れる音が聞こえ、アルベールが隣で着替えているのがわかる。
今まで何度も抱かれてきたが、アルベールの脱いだ姿は見たことがなかったと、シエルは興味本位で目隠しを外した。
アルベールは既に着替え終わっており、さらにアルベールの姿を目にしたことで、シエルは再び拒絶反応を起こした。
バスタオルをぎゅっと握りしめてしゃがみこむシエルに、アルベールは溜め息を吐いて、もう一度目隠しを付けた。
しばらくして、シエルは息を落ち着けた。
この数分で分かったことは、シエルの拒絶反応はアルベールを目にすることで起こるが、気配や匂い、触られるなどといったことでは起こらないということだ。
そうであるならば、シエルは心の底からアルベールを拒絶したわけではないと考えられる。
アルベールはホッと息を吐き、しゃがみこむシエルを抱き上げて再びベッドに戻った。
シエルのあの綺麗な瞳を見るのが好きだが、こうして白い肌に目隠しや鎖で拘束されているのも、なんだかお仕置きをしているようで加虐心が擽られる。
アルベールもベッドに横になると、シエルは胸元に擦り寄ってきて、控えめにアルベールの匂いを嗅いでいた。
そんな仕草をするシエルは、なんだか小動物のようで、アルベールは笑みを浮かべながら、シエルの頬を撫でた。
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