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11章【温もり】

「ヴィクトリア!!シエルに何をした?!」 案内された部屋の前に立つエルヴィドは、中から聞こえるシエルの叫び声に、何事かとアルベールの胸ぐらを掴んだ。 アルベールは表情を変えることなく、無言を貫いた。 エルヴィドは怒り心頭に発し、部屋の鍵を受け取り、急いで部屋の中へ入った。 「シエル!!」 エルヴィドは一目散にシエルの元へと駆け寄り、無機質な音を立てながら振動する玩具を、シエルから抜き取った。 シエルは辛うじてシャツは着せられているものの、暴れて抵抗したことが伺えるシーツの乱れ具合や手枷の痕が痛々しい。 そして、過呼吸になっているのか、呼吸は浅く不規則であった。 目隠しは涙でぐしょぐしょに濡れており、無理矢理快感を引き出されたのであろう、周りには精液が飛び散っていた。 「シエル、ごめんね。来るのが遅くなってごめん。ゆっくり息をはける?」 「………ひぅっ………ふっ………、エゥ…?」 「うん、エルヴィドだよ。もう、大丈夫だからね。目隠しも外していい?」 シエルが頷いたのを確認して、エルヴィドはシエルの目隠しを外し、頬を撫でた。

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