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第231話

眉間に皺を寄せるアルベールを見て、バルトは耳元に手を当て、ミリィの好意に甘えないかと提案した。 確かにこの状況でペリグレットが退いたとしても、態勢を整えて再び戦争になるだろう。 そして態勢を整えるまでの期間は、国の規模から見ても圧倒的にカルバンが早いはずだ。 それならば、今ここでミリィ率いるラブリエル軍の力を借りて、カルバンに勝たないと、ペリグレットに未来はない。 「わかった。ミリィ、お前の兵は本当に使えるんだろうな?」 「馬鹿にしないでよ。大体カルバンの気持ち悪〜い王様なら、私一人でも仕留められるけど?」 「悪いが、カルバン王はバルトに任せる。お前は兵だけ置いて帰れ」 「何よそれー!私が足手まといだって言うの?」 「喚くな。煩い」 キーキーと声を上げるミリィを無視し、アルベールはバルトと共に作戦の練り直しを始めた。 ミリィは女という性別ながらに、瞬発力や洞察力にも長けており、戦闘員としてはかなり優秀だ。 しかし、アルベールに付きっ切りという面で、かなり面倒なのだ。 あまり貸しは作りたくなかったが、この劣勢状況を打破するには、ミリィの力を借りることは止むを得ず、協力者として作戦だけは伝えたのち、ミリィをラブリエルへ帰らせた。 「さて。決戦は明日だ」 アルベールはカルバンを睨み付け、不敵に笑った。

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