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第256話
アルベールがシエルの横に浸かり、シエルは驚いてびくっと体を揺らした。
「俺がここに座ったらいけないのか?」
「ダメじゃ…ない……、です………」
異常に顔をそらそうとするシエルに腹が立ち、アルベールはシエルの肩に手を回して引き寄せた。
「おまえ……、のぼせたのか?」
無理矢理自分の方を向かせたシエルの顔は真っ赤で、シエルは視線のやりどころが分からずに、瞳をキョロキョロと彷徨わせていた。
「こっち向け」
「ゃ……です」
「何故だ?」
アルベールにそう尋ねられ、シエルは白状しようと、上目遣いにアルベールを見た。
「アル様が……、かっこよすぎる……です」
そう言ったシエルは、さらに真っ赤になって、腕で顔を隠した。
「へぇ。可愛いこと言うんだな」
アルベールはニヤリと笑い、シエルを足の上に跨がせた。
腹部に当たる硬いアルベールのものを感じ、シエルは恥ずかしさと逆上せで気を失った。
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