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第261話

三十分が経過した。 シエルは起きていることがバレないように、目を瞑って、息をすることさえ隠すように潜めていた。 「おい」 もちろんアルベールが寝ているふりをしていることに気づかないわけもなく、とうとう呆れて声をかけた。 シエルはまだバレていないと思っているのか、返事をせずに寝るふりを続けた。 「ひゃあ!」 しかし、突然の刺激に声を上げた。 アルベールがシエルのペニスを扱いたのだ。 「ふっ…あ、あぁ…っ!」 「こうした方が感じるか?」 「あぁっ!アル様っ、ゃあっ!!」 アルベールは左手でシエルの目元を覆い、右手で性器を扱き続けた。 あっという間に達かされてしまったシエルは、眠っていなかったこともあり、気を失うようにあっさりと眠ってしまった。 「……ったく」 アルベールは右手に出された精液をティッシュで拭きとり、シエルに毛布をかけて、部屋から出た。 部屋の外には既にバルトが待機しており、アルベールに朝食の時間と、一日の予定を確認した。 「今日はラブリエルに出国する」 「ミリィ様に何か御用が?兵はどの程度就けましょう?」 「俺一人でいい。夜には帰る」 「かしこまりました」 バルトは頭を下げ、アルベールの外出準備を始めた。

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