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第5話

「平気、平気、長かったこの話もやっと終わり。お疲れさん」 アキラはその腕からスルリと抜けながら答える。 「…俺、少し残念だな、サクヤセンパイとの撮影、けっこう楽しかったのに…」 そっとアキラに並んで歩きながら言うカズキ。 「そう?オレはNGばっか出してるから、てっきり嫌がられてんのかと思ってたけど?」 アキラは相手を見返してきく。 「とんでもない、ただ…センパイが、か弱そうだから強姦すんの…結構恐かったな、壊れちゃいそうで…」 カズキはアキラに付いて、顔を覗きこむように微笑む。 「はは、ばーか、そんなわけあるかよ…」 アキラはカズキと瞳を合わせて答える。 「マジっす!抑えつけたり腕ヒネったらポキって折れそうだし…」 カズキはアキラとの会話を続けようと、さらに声をかけるが… アキラはマイペースに撮影ルームを出ていく。 後をついて来るカズキだけれど、別段気にするでもなくアキラはシャワールームを目指す。 1人で歩きまわるよりは…後輩でもついてきてもらった方が、絡まれにくくなるから… 「ま、カズキは16にしちゃ、育ちすぎ…もっと謙虚になりな」 「えっ…こればっかりはどうにもならないっすよ」 頭をかきながら首をかしげ苦笑いするカズキ。 この後輩は、背は180近くある体格的にも大人の男の体つきなのだが、まだ16才なのだ。 アキラはそのままシャワー個室へ入って身体を流しはじめる。 カズキも隣の個室を使っているようだ… 丁度シャワールームに自分たち以外の人物は居なかったのでのんびり出来る。 「サクヤセンパイ?」 壁越しにカズキが声をかけてくる。 「ん?」 アキラは湯を浴びながら返事する。 「このあとヒマっすか?」 ストレートに誘ってくる。 「ふ、誘ってんの?オレを…」 キュとシャワーを止めて身体を拭きながら分かり切ったことを問う。

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