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第6話
「ダメっすか?」
微妙に声を弱めて言うカズキ。
アキラは、なんとなく可愛いなと思いながらも…
「はは。10年早い!」
からかうように笑って答える。
「がくっ…やっぱり、ケンジセンパイと約束してるから?」
肩を落としたように息をついて聞いてくる。
「はぁ?なんで、そこにケンジ(センパイ)がでてくるんだ?」
答えながら、さっと私服に着替えて個室から出る。
「だって、サクヤセンパイのこと、本気だって言ってましたよ?ケンジセンパイ…」
遅れまいとカズキも服を着て急いで出てくる。
「は?冗談…アイツはオレとヤりたいだけなんだよ、約束とかする仲じゃない…」
というか、思いっきり嫌いな奴だ。
性優ケンジはアキラより、2歳年上で今年の三月に20才になる、現役の中では最年長…
だから、みずきたちが卒業してから態度がでかくなって、前にもましてアキラに強引に絡んでくるようになったのだ…
「そうなんスか…、じゃ…何でダメなんスか?後輩だから?」
首を傾げ聞いてくる。
「…ううん、撮影後は疲れてるし、相手したくないんだホントは…、それに今日はこれからトップに話あるし…」
アキラは軽く髪を乾かし、後ろヘゴムでひとつに結ぶ。
「トップに?何の?」
興味をひかれ…カズキは何げに聞く。
「それは内緒…」
軽くかわされてカズキは…
「…うーん、残念、サクヤセンパイと強姦じゃないHしたかったのにな、そうだ…プライベートで会えないッスか?」
思いついたように言うカズキ。
「…BOUS以外でってコト?」
アキラは振り返って聞く…
「そうッス、サクヤセンパイが疲れてない時でヒマな時…」
「うーん…オレがフリーになったら考えてやるよ」
カズキの申し出に首を傾げる。
「えっ!?サクヤセンパイ、恋人いるんスか!?」
カズキは驚いて聞き返す。
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