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第7話
「一応な、だから浮気はマズいだろ?」
「あぁ…ショック、でも…当然ってカンジもするな…」
アキラは首を傾げて聞く…
「当然?そうかな…」
「そうっス、サクヤセンパイみたいなのが近くに居たら、俺だったら絶対、告ってるし…恋人、居て当然かな…」
やはりマイペースにシャワールームを出ていくアキラに、後からついていきながらカズキは話す。
「はは、見た目だけで誰にでも告白してたら痛い目みるぞ…」
アキラは笑いながら言う。
「そういうワケじゃないッスけど…あ、先の方、見てきましょーか?誰もいないか…」
周りを気にしながら歩くアキラを見て…
そう申し出てみるカズキ。
「ホント?じゃ…頼むよ、出来るだけセンパイ達には会いたくないし…」
アキラは喜んでカズキの好意を受ける。
「…個室前まででいいんすか?」
「そう」
「じゃ、ちょっと見てくるッス…」
カズキは、タタッと走って様子を見にいく…。
「…ふぅ」
アキラは小さくため息をついて壁に身体を預ける。
身体の気怠さと鈍く重い頭痛…
撮影後はいつもつきまとう身体の不調…
薬を飲んでひと寝入りしないと治りそうにない。
「サクヤセンパイ!」
しばらくして、カズキが早足で帰ってくる。
「…どうだった?」
アキラは様子を聞いてみる。
「なんか、個室前の廊下に2、3人タムロしてましたけど…」
見てきた状況を伝える。
「えー、まいったなぁ…」
人がいるらしいと聞いて…行きたくないなぁ、と迷うアキラ。
でも荷物とらなきゃ…
トップのとこに話にいけないし…
「…大丈夫っすか?」
「……カズキ、もう一回頼まれてくれるか?」
心配されて…安心させる意味でニコっと笑いながら頼む。
「…えっ、なんすか?」
そのアキラの顔にドキドキしながら…聞き返すカズキ。
「コレ個室6号のキー、中にさ…リュックみたいなカバンが置いてあるから取ってきてもらえないかな?」
カギを渡しながら頼むアキラ。
「なんだ、そのくらい余裕で頼まれるッス!」
カズキは快く了承し、もうひとっ走りする。
「……」
アキラは人目につかない死角へ隠れてカズキを待つ。
また、しばらくして戻ってきたカズキ…
「あれ?サクヤセンパイ?」
姿が見えなくてさがすように声をだす…
「こっち、ありがと…」
荷物を受け取り、お礼をいう。
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