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第17話
いつものように、みずきを仕事に送り出して数時間…
アキラは、12月最後の一日をのんびり過ごしていた。
ふと、アキラの携帯電話が鳴り始める…
「あ、ルードだ…もしもし?」
画面の表示をみて呟いて電話に出る。
『アキラ、元気にしてる?』
一週間ぶりにくらいに聞く元気のいいルードの声。
「うん、どうした?ルード」
少し声を弾ませて聞くアキラ、やっぱりルードからの電話は嬉しいから…
『今日明日、バイト休みだから遊びにいってもいい?ご飯作るからさ』
ルードは明るく、聞いてくる。
「んー、今みずき仕事でいないんだ、たぶんいいと思うけど、もうすぐ昼休憩の時間だから聞いてみる、Telするから待ってて…」
アキラは以前みずきが言っていた言葉を思い出し、即答はせずルードにそう伝える。
『おっけー、ふっ…アキラってすっかりみずきのものになってるな…』
ルードが微かに笑いながらいうと…
アキラは、取り繕うように慌てて…
「バカ、そんなんじゃないって!ただ…ココ、みずきん家だし…前みたいに勝手に上げちゃ悪いだろ!」
なんとなく紅くなりながら誤魔化すアキラ…
『はいはい、じゃ…電話待ってるから…』
そう言って会話を終わる2人…
アキラは一息ついて、みずきに電話しようと携帯の画面に目をやったとき…
丁度みずきから電話の着信が入る。
「あ、Good timing!」
電話に出ながらアキラはそう微笑む…
『え?…なにが?』
みずきはアキラが思ったより早く電話に出たことに驚き、そしていきなり妙な事を言うので首を傾げる。
「ゴメン、ゴメン、丁度電話しようと思ってたトコだったからさ」
相変わらず悪気ない様子で謝るアキラ。
『何かあったのか?』
アキラから電話してくる時は何かしら用事がある時か、たんなる暇つぶしか、どちらかなのだけれど、前者を優先させて聞いてみるみずき…
「そう、さっき、ルードから電話がかかってきて…なんか、仕事休みだから遊びに来ていいかって、いいよな?メシ作ってくれるそうだから…」
断定的に聞くアキラに、みずきは優しく頷く…
『ルード?あぁ、いいよ。夕方くらいに来てもらって…こっちもヨシが…』
ちょっと困った調子でみずきは呟く…
「ヨシがどうしたって?」
確か明日初詣に行く足になってもらおうと言っていたけど…
『今、隣にいるんだけど…明日の事を聞いたら、今日から泊りこみで遊びに来たいと言い出して…』
「え?ヨシが?」
少し難色を示すアキラだが…
雰囲気を察したのか、電話の向こうで…
『みずき、代わって』
などといってみずきを押して電話にでるヨシ、
『よ、お前…みずきに携帯やったんだな、みずきの奴全然教えてくんねーし、さっき知ったぜ…』
いつものペースで話してくる。
「あっそ、んで…図々しく泊りに来たいって?」
皮肉んでいうアキラに…
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