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第20話

「ルード、雑誌持ってきてくれた?」 以前、自分の載っている雑誌を持ってきてくれると言っていたルード、思い出して聞いてみる。 「あぁ、一応…二冊だけ。他にも載ってるのあるけど、少ししか載ってないから…」 「ふーん、いろんな雑誌に載ってるんだ…すげーな」 アキラが少し感心するとルードは… 「全然、ほとんどワンカットくらいだよ、俺とかまだ新人だから…ひとつだけじゃ生活していけないからなー」 手元をおろそかにすることなく答えてくれる。 「ルードは、年の割にしっかりしてるからな…」 「そっか?悪いコトとかしたりヤケになったりしてたのに?」 「うん、今はしてないだろ?だから、しっかりしてる。一度ヤケになったら立ち直るのが大変だからな…」 「うーん、立ち直れたのアキラのおかげなんだけどね…」 振り向いて答えるルード。 その言葉を聞いて心があたたかくなるアキラ… 軽く首を振って… 「ううん、オレはきっかけを与えただけだから。オレは、いつもルードに幸せになってもらいたいって思ってる、社会的にもな、だからその手助けをしてるだけ、忘れるなよルード」 「うん、ありがと…」 アキラらしいなぁ…と思いながらお礼をいう。 アキラの言葉は、今でも自分が一人じゃないって、実感させてくれる。 それから、1時間ほど経ち。 ようやくみずきが帰ってくる。 「ただいま…」 いつものように帰宅すると… 『おかえりー!』 アキラとルードが、声を揃えて明るく迎える。 「おじゃましてまーす、みずき。あ、キッチン使わせてもらったから」 ルードは続けていう。 「あぁ、すまない…元気にしてたか?」 食事を作ってもらうので軽くお礼を言って聞く。 「おう!俺はメチャ元気、アキラの方が風邪ひきやすいよな、冬って…」 ルードはソファに座ってテレビゲームをしていたらしく、アキラはその隣で見ている様子… アキラを見て聞くルード。 「そうなのか…?」 みずきもアキラに問う。 「はは、まぁね、今月あまり出歩いてないから風邪ひかなかったな…冬は月いちくらいで風邪ひくんだけど…」 アキラは、軽く笑いながら答える。 「…でも、アキラって風邪ひいてなくても熱でたりするし、しっかり、ご飯食べないから不健康なんだよな、きっと!」 ルードは深く頷きながら話す。

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