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第23話
「はは。アキラってよく人をばかばかって言うよね、アキラの癖だよ、あるいみ、ヨシもいちいち気にしない方がいいよー」
ルードが笑いながらフォローしてくる。
「オレ、そんなに人をバカにしてるか?」
アキラが不満げに首を傾げると…
「うん、ばーか、って俺も言われたし…」
視線をみずきに移しながら答えるルード。
「…俺は、いつも言われてる気がするな…」
苦笑いをしながらポツリとみずき。
「はは、みずきにはよく言ってる気がする…みずきってあんまり怒らないから言いやすいんだよな…」
アキラは軽く頷いてみずきをみる。
「そうそう、でも、キレたら一番恐いよな、みずきって…」
ルードも相づちをうっていう。
「あー、確かにな…」
ルードの意見に賛同するアキラ。
「え…」
そんな話題に、みずきは首を傾げる。
「言い返させない凄みがあるよな、コワ~い、俺、みずきに殴られたことあるし…」
ルードが思い出して言っていると…
食事を運んでヨシが戻ってきて話に入る。
「え?ルードもみずきに殴られたことあるんだなー」
「平手だけどなー」
ほほ笑みながら頷いて答える。
「えー、俺なんかグーだぜ、グー!手加減なしに!」
ヨシはやたら主張ぎみに声を出すが…
「ヨシの顔はグーで殴りたくなる顔なんだよ」
アキラが笑いながらいうと…
「あのなー、あの時は!おめーがケンカの原因になってんだぞ!わかってんのかよ!」
病院でみずきと、取っ組み合いのケンカをした時の事を思い出していうヨシ。
「でもアレは、お前がオレを押し倒したのが悪いんだよ!」
「嘘ついてる奴が悪いに決まってるだろーが!」
なんだか言い合いがはじまる。
「やめろって!子供のケンカじゃあるまいし!」
ルードが思わず止めにはいると…
フン、と言った感じで2人はおとなしく言い合いをやめる。
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