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第42話
「…大人げないとは思ってるんだけどな…なんかヨシ相手だとムキになってしまう」
はぁ、と溜め息をつきながら…しおらしくいうアキラ。
「…ヨシは、多少性格に問題あっても、基本的にはいい奴だから…アイツは。アキラはヨシが嫌いなんだよな…?」
ヨシとアキラが少しでもケンカをしなくなれば…と、みずきは思って話しを続ける。
アキラは、うーん…と首を傾げて答える。
「昔は嫌ってたけど…今は嫌いっていうか、近くにいるとオレのコンプレックスのツボ押しまくるからヤなんだよな…」
「コンプレックス?」
みずきも首を傾げて聞く…
「そう、背高いのとか力とか、そうゆうの」
「でも、それなら…今のルードも同じじゃないのか?」
ルードの成長は著しいし格好いい。
「ルードはいいんだよ、カッコよくなるのを見るのは嬉しいって思えるから…でもヨシには、BOUSん時いつもいじめられてたし…ヤな奴ってインプットされてるから、仲良くは無理かな…ま、別に好きでも嫌いでもないよ」
「そうか、今はヨシと一緒に居ること自体、苦痛になってる訳じゃないんだよな…」
みずきはアキラの言葉を聞いて考えるように聞く。
「まぁ、ヨシの性格も分かってきたし、ムカつくけど苦痛とかは思わないって、何でそんなこと聞くんだ?」
アキラは何故?と首を傾げて問う。
「いや…ヨシは強引な所があるだろう?今日も泊まりたいと言い出したし…アキラが本気で嫌がっていたなら、悪いことをしたと思って…」
真剣にアキラにいうみずき。
「…えっ、そんな事、気にしてたのか?みずき」
驚きながら聞き返す。
「…あぁ、当然だろう」
「……」
返す言葉に詰まっているアキラに…
「俺はいつもアキラのことを一番に考えているから…」
みずきは続けて、アキラを後ろから優しく包み込むように抱き寄せながら…耳元で囁く。
「……ばか、少しは自分のことも考えろよ」
アキラは少し顔を紅くして…照れ隠しに口調を尖らせる。
「あぁ、考えてるよ…本当はヨシとルードが一緒に風呂に行ってくれて、アキラと2人きりになれて嬉しいと思ってるから」
アキラのことを一番に考えているけれど…そういう気持ちは捨てられないものだから…
「みずき…ホント馬鹿…」
アキラはそう微笑んで、そっと口付ける。
それを穏やかに受け止めるみずき。
優しく2人の時間が流れていく…。
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