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第57話
「で、みずき、どうよ?」
ニカッと笑って答えを待つヨシ。
みずきはやれやれと思って…
「…友」
友達と答えようとすると…。
ヨシは、ただの友達では嫌だといわんばかりに…なぬっ、と不納得そうに視線で訴えてくる。
みずきは一息ついて…
「……、親友、でいいんじゃないか?」
また、やれやれ、と答える。
「そうそう、聞いたかルード!親友、いい響きだぜ~」
ヨシは、かなり嬉しそうだ。
「はいはい、なんか、無理矢理言わせてるっぽいケド…」
ルードがなにげにつっこむと…
「んなコトねぇよなー、俺らは十年の付き合いなんだからな!」
自信満々に言うヨシ。
「あぁ、まぁな…」
みずきも軽く頷く。
「また言ってる、でも十年って確かに凄いよな、十年前とかって俺、まだ3歳だぜ」
ちょっと感心しながら言うルード。
「かー、マジ?」
「…そう言われると歳の差をひしひしと感じるな」
みずきがそう言葉をだすと…
「ばか、俺らだって十年前は11才だろ!」
ヨシがフォローのつもりで言った言葉は…
「……」
余計、歳の差を感じさせるだけなのだった。
「てゆうか、2人って、BOUSだっけ?そこで出会ったんだよな?」
ルードが何げに聞いてくる。
「そうだぜ、ルード以外は、みんなBOUSでバイトしてたからな」
ヨシが答えると…
「そこって、どうやったら働けるの?」
また質問してくるルード。
「おいおい、まさか働きたいとか言うんじゃねーだろうなぁ」
「ルード…」
少し非難するように言葉をだすヨシとみずき。
「ちがうって、でも、ちょっと興味があるなーって思ってさ」
「お前って何でも興味もつなぁ…」
「いいだろー別に!」
「まーな、BOUS入会はな、ほとんどBOUS側が選んだ奴を入れるって感じだから、こっちの希望で働かせてもらうとかじゃねーよな?」
ルードの問いへ、みずきに聞くように答えるヨシ。
「あぁ、一定の条件をクリアした者で、だいたい11才までだな…誘われるのは…」
みずきもお茶漬けを食べながらちゃんと教えている。
「ふーん、年齢制限あるんだ」
「時には例外もあるけどな…みずきも例外だったよな?入会のシカタ」
またみずきに聞くようにいうヨシ。
「まぁな…」
短く頷くみずき。
「えっ?みずきって例外だったんだ、っていうか例外って何?」
ルードがまた興味深々に聞いてくる。
「んー、BOUSの奴の誘い方ってのがだいたい、まず、拉致してレイプするってのが決まり事なんだよ」
ヨシはどう説明しようかと、首を傾げて続ける。
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