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第74話

「はは、びっくりしたー」 そう笑いながらアキラたちのもとに戻ってくるルード。 「お前慣れてるな」 ヨシも瞬助に言いながら一緒に戻る。 「まぁ…部活のあととか普通にファンサしてるッスから」 「ファンサ…ってファンサービス?ファンいるんだ瞬って!」 驚きと羨望まじりで言い返すルード。 「おう、なんか学校の女子がファンクラブ作らせてくれって言いに来たから、一応な」 「すげーなお前…」 ヨシも感心する。 「いやいや~陸上部の知名度あげろって言われてるから仕方なくっすよ~」 「もう、いくよ瞬!」 お調子者の瞬助をツンとしながら引っ張るコウジ。 「はいはい」 フッと笑ってついていく瞬助。 そんな様子のコウジと瞬助を見て微笑むアキラ… 「アキラ…いこうか」 そこへ、みずきは、寄り添いながら、そっと声をかける… 「ん?うん…」 少しぼーっとしているアキラ…短くうなずく。 「疲れた?」 「ん…まぁ少しね」 また小さく頷いてそう答える… 「ゆっくり帰ろう…」 そう手を差し伸べて… 「はいはい」 心配性なみずきを見てクスッと笑って、手をつなぐ2人。 愛しくて仕方ない大切な存在… 優しく見つめ、アキラのペースを守り歩き出す。 今日はアキラが自分の傍にずっと居てくれるので、それだけでも嬉しい… 今までで一番最高の正月になった。 今年…願うことは、アキラの健康と、ずっと一緒に居たいという、そのことだけ…。 来年の正月も… 変わらず2人で居たい… みずきは、アキラの傍らで… そう静かに心の中に願うのだった。 《賑やかな6人》終

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