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第80話
「…ええ、アキラは昔から…なんでも1人で考えて…しっかりした、本当に手のかからない子でした…」
だから、今更頼れと言った所で…無理なことなのかもしれないけれど…
「…健次さん?」
行こうと歩きだしたアキラの肩に触れ…
健次は…
「僕は、いつもアキラの味方ですよ…」
そっと笑顔で囁く…
「…うん、」
静かに頷いて、アキラはみんなの所へ戻っていく。
「みなさん、遊んでいただき、ありがとうございました」
健次はいつもの笑顔でお礼をいう。
「ううん、楽しかったよ。な!」
「そーそー、貴重な体験になりましたよ、な、コウジ!」
ルードと瞬助の言葉に答えるコウジ。
「うん…健次さん、また来るから」
「はい、コウジ…皆さんもまたいらしてくださいね」
健次は優しく見送ってくれる。
みずきはアキラの隣に寄り添い歩き…
そっと聞く…
「…健次先生と何を話していたんだ?」
その質問にアキラはみずきと瞳を合わせて…
「ん…色々ね。沢山話しができて嬉しかった」
内容については触れず微笑して答えたアキラ。
「そうか…よかったな」
アキラの考えなど思いもせず、微笑むみずき。
「うん…」
ちいさく頷いて…
アキラはこれからのコトについて…
曇る心を隠すのだった…。
《帰り道》終
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