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第99話

『はい』 サクヤとカズキは頷き返事する。 準備とは、簡単なことで、これから撮影で使う、血糊と小道具を準備するだけなのだ…。 サクヤは、血のり袋を口の中、舌下へ含む。 「コレ…ちゃんと引っ込むんスよね…」 小道具のナイフを見ながらカズキが呟く…。 サクヤは、口に含んだ血ノリのせいで話しにくいようで、手でオッケーの合図を出している… 「使うまで触ったらあかんで、カズちゃん…」 「はーい」 カズキは注意されて、小道具のナイフを投げてあるバックに戻す… 「先輩、がんばりましょうね…」 撮影で何度となく身体だけは重ねてきた…綺麗な姿。 「うん」 こくんと頷くアキラ… もう一度、頭の中で台本内容を思い返す。 今日のカズキの演技は完璧だから…たぶん間違えない。 なのに、先輩として何度もNGを出すのは、情けないから… もう、失敗は許されない…心を引きしめ、監督の声を待つ… 「ほな、そろそろいくで、サクちゃん、カズちゃん、リハ通りに…これが最後の声かけになるようにな」 そして、監督の声がかかる… 「057から、スタート!」 声とともに静まりかえるスタジオ内… 薄明かりの照明が照らすだけ… 人工芝の上の2人に視線が集まる… 「もう一度でもその名を呼んでみろッ…お前も、そいつも殺してやるッ」 サクヤの細く白い首筋を片手で掴み、締め付けながら脅すカズキ。 「ぁ…く、ぅ…」 その腕をひっかくように喘ぐ… そのまま身体で抑えつけ、サクヤの下半身を促していく… 「…どんなに言ってもッ、抱いてもッ俺のものにはならないッ…」 怒りをぶつけながら‥荒々しくサクヤをいたぶる… 「ぅっ‥ん、ゃァ、痛ッ」 カズキは首を抑えるのを止め… サクヤの後ろの窪みに指を二本入れて、さらに、ソコを奥まで攻めていく… 2連続撮影のため、先ほどの撮影のおかげで、ならしは出来ているので、容易に受け入れることができるサクヤだが… 口の舌裏に含んだ血糊袋を隠すため、声が出にくく…舌が痺れてくる… 「んっ、ぅくッ…ぁ、はぁ、ゃ…」 必死に声を出す事に集中していたサクヤに… 首筋を舌でなぞっていたカズキが演技上自然な動きでサクヤの顔を2カメラへ向けてくれる。 「ん…はぁ、ァっ」 カズキのさりげないフォロー… その動きに何度か助けられ、カメラ目線を落とすことなく撮影は続く… カズキはサクヤをうつぶせに抑えつけ、細い腰を引き支えながら、脅迫めいた言葉を吐きつつ… 強姦の流れでサクヤの後ろから自分のモノを充て、一気に挿入していく… 「ッあァ、や…んぅ、痛ッ」 首を振り、無理矢理入り込んでくるものを首を振り…必死で拒否するサクヤ… 逃がさないよう身体を抑えつけたまま、激しく揺さ振りながら攻めていくカズキ…

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